ヴォーカルジャムセッションにおいてヴォーカリストが必要なスキル「4+ α 」 その2「どんなイントロでも入れる」について

ジャズの独特の習慣の一つとして、「ほとんどの曲でイントロは決まってなく、各演奏者(主にピアノやギター)の裁量に任されている」というのがあります。特にヴォーカリストの方にとって、同じ曲を演奏するのに、伴奏者が変わるたびに(時には同じ人が演奏していても)イントロが違うことに戸惑う方は多いと思います。

目安としては「テンポが速ければ速いほど8小節、遅ければ遅いほど4小節」です。

テンポが速いともいえないし、遅いともいえないような、判断しかねるようなテンポの時はとりあえずは4小節で待ってください。それで、「入ってきて!」的な合図がない時は8小節と待つのが良いでしょう。

※弱起と呼ばれる曲(枯葉など小節の頭からではなく、その前の小節から、ひっかけて始まるような曲)の場合、そのひっかける部分の拍数(枯葉の場合だと3拍)をイントロの最後の小節に入れ込む。イントロを演奏する奏者は、そのひっかける部分の拍数分より、さらに前にポイント(さあ入ってください!という合図)を入れるのが一般的。例)枯葉を8小節のイントロで演奏した場合、7小節目の4拍目ウラで演奏をまとめたりします。

ボサノバやラテンなどスウィング以外のリズムの時は、比較的ゆっくりなテンポでもイントロは8小節で演奏することが多いような印象があります。これは、やはりジャズミュージシャンにとってスウィングやスローがメインのリズムになると思いますが、それ以外のリズムを演奏する時は、空気(ジャズの雰囲気・フィーリング)の入れ替え・チェンジをする意味合いもあるのではないかと思います。(もちろん時間などの都合で少しでも時間を短縮したい場合もあると思うので、4小節でイントロが渡される可能性も十分にあります)

定番(又は有名な)のイントロがある曲

例えば「Take The A Train」の場合、どんなに速いテンポでも、この定番のイントロを使ったら基本は4小節で始まります。ですので、定番のイントロがある曲は少しづつ覚えていきましょう。

If I Were A Bell
Lullaby Of Birdland
satin Doll
Take The A Train
Wave