ジャズ最強説

私は常々ジャズは数多くのジャンルのある音楽の中で最強だと思っています。(もちろん最高ではなく)理由はジャズを演奏するうえで、どうしても必要なスキルとして「セッション」と「アドリブ」があり、その二つが音楽的にみて、とても魅力的であり、ほかのジャンルの音楽との一番の違いでもあり、特徴だと思います。

ジャズを演奏する事、教えることは私にとっては仕事になります。そして私を含め他のジャズミュージシャンも「なんとなくジャズミュージシャンになった」という方はいないと思います。みんな三度の飯より…的なノリでジャズに接しているはずだし、少なくとも駆け出しのころは、寝ても覚めても… という文字通り夢中になって取り組んでいたと思います。(まあ、長く続けていると、現実はいろいろと厳しいものがありますので、場合によっては、そうではないケースも…)

ですので私も当然ジャズに対しては、相当な思い入れがあるので、「ジャズ最強説」なんて客観的な要素など、ほぼゼロなのと、おごり高ぶっている話であることは分かっています。

ただ「いつでも」「どこでも」「だれとでも」演奏できるようになる。

ある意味楽器を演奏する(もちろん歌も) 人にとって究極の目標であり理想である、この三つの課題

いつでも    たとえ偶然街で初めて会った、そんな時でも
どこでも    楽器さえあれば、たった2人でも、たとえ一人でも
だれとでも   世界中の人々と

を実現しようとするうえで「セッション」と「アドリブ」この二つのスキルは、 最適なツールではないか、またそれを日ごろから慣れ親しんでいるジャズミュージシャンは最強になれるのではないか。そう考えています。 これが、私の言う「ジャズ最強説」の根拠になります。

ただ、これはお互いがジャズミュージシャンの場合の話になります。これがなんとか「音楽を演奏する全ての人々」にまで広げられないか?いち街の音楽家にすぎない私にとっては、いささかテーマが大きすぎる話であり、まず私自身がその域に達していませが、これを私の生涯かけて取り組むたいテーマだと考えています。

即興演奏は本当に楽しいので、どんなジャンルに限らず、全ての演奏者にトライして欲しいです。そして 「いつでも」「どこでも」「だれとでも」 演奏できるようになる。そんな音楽の究極の目標に対してジャズミュージシャンは、大きくアピール、貢献できるのではないかと私は考えています。