ヴォーカルジャムセッションにおいてヴォーカリストが必要なスキル「4+ α 」その4「エンディングが作れる演奏や身振りで指示できる」について

ジャズの演奏の場合、エンディングはイントロ同様、「この曲には、このエンディングで」というのは、ほとんど決まっていません。ほとんどのケースの場合、曲の最後の方の一部を2~3回繰り返すなどして終わったり、割合的には少ないですが、繰り返し等せずに、そのまま終わったりします。また通常のジャムセッションでは、演奏する前にエンディングを、どうするか?は説明しない(説明する必要がない)のが、ほとんどです。これは多くの場合、エンディングの選択肢は多くても3択程度なので、その中から、どれを選んだのか?を伝えるの方法は、その場での演奏などで十分表現できるからです。またジャムセッションでは「〇〇(曲名)を〇〇のリズムで演奏してみない?」的な、その場のノリでアレンジを決めて演奏したりすることも珍しくないので、そのような時は即興的にエンディングをつけられるスキルは必要になってきます。ただしセッションでは、ある程度「エンディングは無事に終われればオッケー」的な面はあると思いますので、そんなに難しく考える必要はないかと思います。

注意)同じ曲でもリズムが違うとエンディングは当然違ってきます。(イントロにも同じことが言えます)

代表的なエンディングパターン
① コーラスの29~30小節目を3回繰り返す(1コーラス32小節の場合)

② ラスト4小節を2~3回繰り返す(通称逆循)

③ 繰り返ししないで1回で終わる 

どのパターンも インテンポのまま最後まで演奏したり、最後だけリタルダンドをかけたり、最後の音をみんなでバシッと合わせたりする(通称 カットアウト)など、終わらせ方にも幾つかのバリエーションがあります。

注意事項
②の場合、繰り返す時にメロディーを上げて「繰り返しますよ~」というメッセージを伝え、終わる時はメロディーを元に戻して短くスパッと終わる場合が一番多いパターンだと思うのですが、曲よっては、2回目も3回目もメロディーは変えず、最後(3回目)だけメロディーを上げて終わるなどいうパターンもあります。(少しづつ覚えていくしかないと思います)

よくヴォーカル方がエンディングで指を2本立てて、エンディングの回数を伝えようとしていることがあります。ただ、これは「あと2回」(合計3回)なのか。全部で2回繰り返すのかが分からない場合がほとんどです。結局は演奏者はフレーズを聞いて判断していますので、指での「2回」サインはあくまでも、添え物的なものと考え、しっかりとフレージングで伝えられるようになってください。

エンディングについて明文化することは、まずできないと思いますので、(実際のところ、法則性が、あるような、ないような、、、)習得法は、一つ一つセッションなどで試しながら、なんとなく「これかな?」と思えるようになるまで経験をひたすら積んでいくしかないと思います。