レフト・ハンド・ヴォイシングについては以前に詳しく説明したかと思いますので、ここでは省略させていただきますが簡単に言うと、「ジャズピアニストの主に左手が押さえている、ジャズっぽい響きになるようにテンションと呼ばれる音を含ませたジャズピアノ独特のコードの押さえ方」といったところでしょうか。
Aフォーム Bフォームについて
レフト・ハンド・ヴォイシング の作り方の基本は下からコードの3、5、7、9度と重ねるか7,9,3、5度と重ねていき、各コードタイプごとに微調整していきます。説明する上での便宜上、 3、5、7、9度と重ねる のをⒶフォーム、 7,9,3、5度 と重ねるのをⒷフォームとすることにします。
主なコードの レフト・ハンド・ヴォイシング の作り方
※押さえ方は決して一つではありません。私が一番標準的な押さえ方かなと思う押さえ方で、かつ自分が演奏している時も以下のように押さえているものです。
①Maj7コード
基本通りⒶフォーム 3、5、7、9 Ⓑフォーム 7,9,3、5 と重ねていきます。
②Maj6コード(通常6とだけ表示します)
基本の形から7を6に変えます。
③m7コード
基本通りⒶフォーム 3、5、7、9 Ⓑフォーム 7、9、3、5 と重ねていきます。
④Dominant7コード
基本の形から 5を13にします。
テンションノートになる9と13は導き出されたコードスケールに対応させます。
(♭が付いたりする)
⑤m7(♭5)コード
このコードはテンションが含ませにくいコードなので4つともコードトーンでオーケー。
基本の形から 9をR(ルート音)にします。
※このコードの押さえ方はいろいろとあるようですが、当サイトでは一番シンプルなこの形を推奨します。
⑥m6コード
基本の形から 7を6にします。
⑦Ⅲm7コード
このコードは テンションが含ませにくいコードなので4つともコードトーンでオーケー。
基本の形から 9をR(ルート音)にします。
⑧ディミニッシュ・コード
このコードはⒶⒷフォームにとらわれずに、前後の流れに一番近い転回系を選ぶのがよいと思います。
※具体的な押さえ方は、「実際の曲での応用例」で記します。