本講座における約束事

本講座は「より自由に」という基本的精神は大事にしたいのですが、ともすると安易な「面白そうだから、やってみよう!」的な軽いノリでトライして(決して、そういうノリを否定するわけでは ないのですが)グダグダな演奏にもなりやすいです。本講座では、そうならない為に幾つか約束事を決めておきたいと思います。

①オリジナル(曲)を大切にする 歴史的な名演などは聞いてお
合言葉は「アウトプットするには、まずインプット」

フェイクや様々なアレンジ等はオリジナルの一般的なイメージに対する距離感で成り立つと思います。ヴォーカリストがオリジナルのメロディーラインをしっかりと歌えることは基本中の基本で大前提になります。その上でその曲の歴史的な名演などを知っているか知らないか、また、そのオリジナルに対しての掘り下げ具合(演奏に対する)準備によって演奏は大きく変わります。良い演奏はしっかりとした準備の上になりたちます。

また、セッションでは例えば「バードランドの子守歌のあのイントロで始めたいんですけど、、、」というのが往々にしてありますので全ての演奏者は歴史的な名演などは一通り聞いて覚えておくことが望ましいです。

②自分の言葉に責任を持つ

セッションで使う用語は、使う人によって意味が微妙に違ったり、全く知られていなかったりしますので「それって、どんな意味ですか?」と聞かれたときに、自分の言葉で説明できることが大事です。

またセッションのアイデアは、必ず一度は頭の中で演奏して上手くいくイメージが7割~8割くらいあるものを提示してください。特にヴォーカルの方で「演奏者が何とかしてくれるだろう」という言動が多く見られますが、それは基本的に間違った心構えなのと演奏者の言う「やってみよう」は結構あてにならないことが多いです。

③各パートごとの技術や知識の鍛錬

本講座においての各パートにおける最重要課題です。

ヴォーカル
とにかく何をおいても「オリジナルのメロディーをしっかりと歌える」ことが一番大事です。それが何をするにしても演奏の土台になります。その土台がしっかりしてない上にいろいろなアイデアを乗っけても不安的になっていくだけです。
演奏におけるアイデアをしっかりと言葉や演奏で伝えられる。何かのアイデアを出す時は、「アカペラでもそのアイデアにのっとった演奏が出来る」のが望ましいです。

コード楽器(ピアノ ギター)
ヴォーカルが出したアイデアに沿った、イントロが出せる

リズム楽器(ベース ドラム)
多様なリズムの習得

フロント楽器(トランペット サックス等)
フロント楽器が入ることによって、テーマが+α的になるようなFILL IN

※伴奏者全体に言えることとして、ヴォーカリストが出したアイデアが多少説明が不十分でも、くみ取れる。また出されたアイデアに対して自分のアイデア(各パートの細かい専門的な技術や知識から出てくるアイデア)を上乗せできる事が望ましいです。

④その場のベストを目指す(共演者に対するリスペクト)

本講座ではジャムセッションを「みんなで音楽を通して楽しい時間を共有する」と定義します。
ですので自分の考えたアイデアを試したくても共演者に決して無理な要求(演奏に関して技術的な問題がある等)をしないで、その時は他のアイデアを提示できるようにする等「その場で共演する人達で何を演奏するのがベストだろう?」と考えることを重要と考えます。