アドリブを演奏する上での問題点

アドリブを演奏する上で怖いのことは「 音とリズムを外す 」 ことではないでしょうか? 言い換えるとアドリブを演奏する上での問題点とは「どんな音を使って」「どんなリズムを使うのか」ということではないでしょうか?そして、どちらがとっつきやすい問題かと聞かれれば、間違えなく「どんな音を使うか?」だと思います。

リズムに関しては、拍にさえ合っていれば使ってはいけないリズムなんてないはずですし、ここではこういうリズムがかっこいいです。ここではかっこ悪いです。という基準的なものはないはずです。また扱うリズムの種類や組み合わせは、限りなく無限に近いといっても大げさではないと思います。

一方音の方は、基本的に、オクターブの違いはあるものの最大で12音です。しかも演奏する上で、ほとんどの場合コードがあるので、そのコードの音が中心となり、そのコードの音を埋めるような形でスケールができ、それ以外の音は基本的にはコードに対して、または音階に対して経過音的に使われます。

このように、各コードに対して12音が、コードトーン、スケール、経過音、というように3層のレイヤーのようになっていて、音に関しては、「なぜここで、この音なのか?」「この場所で、どんな音を出せばジャズらしいのか?」は、ある程度説明することができるのです。

そうやって、まずはジャズ理論によって、演奏をする時中心になるべき音階をまずは導き出し、練習によってその音階を自由に演奏できるようになって、少なくとも「音は外さない」そういう状態にしておく。またそのような状態になることによって、もう一つの問題であるリズムのことに集中する。少し拡大解釈にはなるかと思いますが、「どうやって盛り上げていくか?」に気持ちを集中させることができ、それができた時に思い切りのよい演奏ができるのだと思います。

このようにアドリブ演奏をする上で、まずは「音を外さない」そういう準備をすることがとても 大事なのことなのです。