セカンダリー・ドミナントのスケール

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セカンダリー・ドミナントとはⅠ度以外のダイアトニックコードに解決するドミナントコードのことです。
略記はSec.Dです。(*このサイトではⅤ7/ Ⅶはセカンダリードミナントには含みません*)

コードスケールの導き出し方の基本はコードトーンの間を、そのコードを属しているキーの音階(上記の場合はハ長調の長音階)で埋めることです。

その基本の導き出し方によって、Ⅴ7/ⅢとⅤ7/Ⅵのスケールがミクソリディアン(♭9、♭13)になります。ただこのスケールのままでは♭9と3度の音程が増2度となるので、演奏する上で音階がより滑らかになるようにするために#9の音を補助的に音階に含めます。(元のスケールの音ではないので、( )を使って 「補助的に入れた音」を表すします。
※一部の理論書で、ハーモニック・マイナー・パーフェクト・5th・ビロー Harmonic Minor Perfect 5th Below (略記 Hmp5↓)と呼ばれているものです。

*Ⅴ7/ Ⅶ は一般的にはセカンダリードミナントには含まれません。(一部の理論書にはセカンダリードミナントとして扱われています)例えばキーCの場合、Ⅶ度はBm7b5 になりますが、このコードはターゲット・コードとして、コードの性質上、不安定でターゲットになりにくい面があるのと、(ここから先は私の憶測です)Bm7b5 の5度上のドミナントコードはF#7となり、ルートの音がハ長調の音階から外れてしまい、セカンダリードミナントが持っている本来の性質「元の調性を意識できる」雰囲気から外れてしまう。などが理由だと思います。 ただ私は今まで演奏してきた中で Ⅴ7/ Ⅶ のコードを見たことがありません。したがって Ⅴ7/ Ⅶ がセカンダリードミナントかどうかの問題は、演奏する上では大きな問題ではないかと思います。